エンジニア採用のコツ7選!エンジニア目線に立つことが大切?

「エンジニア採用が難しい」と感じている採用担当者の方も多いのではないでしょうか。

dodaの転職求人倍率レポート(2024年1月実施)によると、エンジニア(IT・通信系)の求人倍率は12.06倍。全体平均である2.80倍を大きく上回っていることからも、エンジニアへの高い需要に供給が追いついていないことが分かります。

どの企業も、売り手市場のエンジニアの採用に苦戦しているのは同じです。そのなかで、他社と差別化し、自社にとって最適なエンジニアを採用するためには何をすれば良いのでしょうか。

本記事では、エンジニア採用が難しいと言われている理由と、エンジニアならではの採用のコツをご紹介します。ぜひご参考にしてください!

目次

エンジニア採用が難しい6つの理由

まずは、エンジニア採用が難しいといわれている理由を考えていきましょう。

1.需要に供給が追いついていない

冒頭で述べたとおり、エンジニアの求人倍率は、平均を大きく上回っています。需要に供給が追いついておらず、常にエンジニアは人材不足の状態といえるでしょう。

そもそもエンジニアの人材不足の原因は、少子高齢化に伴う労働力人口の減少、さらに近年拡大しているDX(デジタルトランスフォーメーション)※の需要の高まりが拍車をかけているといわれています。

※DX(デジタルトランスフォーメーション)…企業がビジネス環境の変化に対応するため、ビッグデータなどのデータとAIやIoTなどのデジタル技術を活用し、業務、組織、プロセス、製品やサービス、ビジネスモデル、企業文化や風土を変革し、デジタル時代に勝ち残れるよう競争力を高めること。

2.働き方の多様化

エンジニアの働き方の多様化も、採用が難しい一つの理由と考えられます。

リモートワークの普及により、フリーランスや副業で業務を請け負うことも増えたエンジニア。

以前までは収入や待遇を改善させるために企業への転職活動をするのが基本でしたが、現在はあえて転職しなくても、さまざまな形で自由な働き方を選べる時代となりました。

そのような理由から、企業の転職市場にエンジニアが集まらず、採用が難しくなっているのではないでしょうか。

3.売り手市場である

企業側は、売り手市場・人材不足の現状で、優秀なエンジニアをなんとしてでも手放したくないと思っているはずです。そのため、優秀なエンジニアは高待遇で企業に採用されるでしょう。

好条件・高待遇で採用されたエンジニアは転職を考える機会が少なくなるので、自ずとエンジニアの採用が難しくなるのだと考えられます。

近年はIT需要の高さから、エンジニア特化型の人材サービスも登場していますが、それでも転職市場における優秀なエンジニアの母数は多くないといわれています。

4.採用手段の多様化

そもそも採用手段が多様化したことも、エンジニア採用が難しい原因の一つといわれています。

近年は、求人広告やダイレクトリクルーティングなど、さまざまな手段で採用を行えるようになりました。

そうした背景もあり、これまでの採用手段のみで求める人材を獲得するのは難しくなっています。自社の社員から人材を紹介してもらうリファラル採用や、SNSを活用したソーシャルリクルーティングなど、スムーズに選考を進められる採用手段も取り入れる必要があるでしょう。

5.エンジニアのスキルの見極めが難しい

人材が持つスキルの見極めが難しいことも、エンジニアの採用が難しい原因でしょう。

エンジニアと一口に言っても、システムエンジニア・Webエンジニア・ネットワークエンジニアなど、業務は非常に細分化されています。そのため、ポジションによって求められる経験やスキルが異なり、見極めが難しいという問題もあります。

特に採用担当者や面接官がエンジニアでない場合、現場で必要な人材要件を理解し選考を進めることが重要になるでしょう。

現場感が掴めず、スキルの見極めができない状態でエンジニアを採用すると、ミスマッチが起きるリスクもあります。

6.採用条件が合わない

採用条件が応募者の希望に合わず、辞退となるケースもあります。

先述したとおり、転職市場におけるエンジニアの価値が高まっている昨今、応募者の求める給与や待遇といった条件もおのずと高くなる傾向にあるといえます。

特に中小企業では、採用条件に制限が付きやすく、希望する人材確保に苦戦することもあるでしょう。エンジニアの採用市場を十分に把握したうえで、給与・待遇面やを見直すことも大切です。

エンジニア採用のコツ7選

エンジニア採用が難しい理由や、現在の転職市場の状況が分かったところで、具体的にどう対策を立てたら良いか考えていきましょう。

1.採用戦略を立てる

まずは、現場にどのような課題があり、どういった人材を確保したいかといった採用戦略を立てましょう。その際、採用チームと現場で採用戦略を共有し、共通認識を持っておくとズレを防げます。

採用チームは、エンジニアが現在売り手市場であり、なかなか採用が難しいという状況を現場に理解してもらったうえで、現場の状況や課題、要望などをヒアリングしていきましょう。

募集を開始してから採用条件が合わず辞退されてしまったり、現場とのミスマッチで早期離職してしまったりすることがないよう、採用戦略は念入りに立てることが大切です。

2.採用ターゲットを絞り明確化する

採用した人材のターゲットを絞り、明確化することも重要です。

現場が求めているエンジニアのポジションやスキル・部署内での役割などを入念にヒアリングし、人材の具体的なペルソナを設定すると良いでしょう。競合他社の採用条件の調査も、ペルソナ設定に役立つので並行して行うことをおすすめめします。

求める人材の条件だけでなく、採用できる人材の条件も考慮することが大切です。エンジニアは売り手市場で、他の職種より採用水準が高い傾向にあるといえます。応募者が企業に求める条件を自社で提供できるか、という部分もふまえたうえでペルソナを考えていくと良いでしょう。

ペルソナ設定のコツ

ペルソナ設定では、技術や経験だけでなく、どのような志向や価値観が自社の社風や風土に合うのかを考えることで、入社後のミスマッチが防げます。採用後、実際に働くことになる現場のエンジニアと一緒にペルソナを考えることも非常に効果的でしょう。

<関連記事>

あわせて読みたい
採用ペルソナの設定方法6ステップ!フォーマットあり 採用活動で重要なのが、「採用ペルソナ」の設定です。 採用ペルソナを設定することで、採用したい人材を明確化させることができます。 現在採用が上手くいっていない場...

3.自社理解を深める

自社の理解を深めることで、よりエンジニア採用を円滑に進められるでしょう。

自社がどのような会社で、どんな事業があり、どういったビジョンを掲げているのか。そのなかで、エンジニアはどんな役割を担い、自社の成長に貢献できるのか。

そして自社の社員になることで、どんなメリットがあり、どんなキャリアパスが期待できそうか。

応募者の目線に立ち、より自社に魅力を感じてもらえるようなポイントを見つけることで、競合他社と差別化を図ることができ、実りある採用活動が実現するでしょう。

<関連記事>

あわせて読みたい
自社の強みを知る6つの方法!【フレームワーク・採用戦略】 あなたの会社の強みはなんですか? 「柔軟な働き方」「将来性のある事業」「働きやすい社風」。 さまざまあると思いますが、それは本当に自社の強みといえるでしょうか...

4.求人広告を見直す

実際に自社の採用サイトや、求人広告に掲載する文章を見直すことも大切です。

応募者の目線に立ち、求職中のエンジニアにとって魅力を感じるような文章を具体的に書くことで、目に留めてもらえる機会が格段に増えるでしょう。

たとえば、下記のような内容を入れると効果的です。

  • 使用する言語
  • 携わる業界のシステム
  • プロジェクト工程
  • 働き方
  • 一緒に働くメンバー
  • 部署の雰囲気

専門用語を記載する場合、自社のエンジニアに確認してもらい、必ず正しい名称で表記しましょう。

また、より応募者の目に留まるよう、求める経験や使用言語、待遇を具体的に記載することもおすすめします。

  • ◯◯業界のシステム開発経験1年以上
  • JavaScriptを使った開発経験が2年以上
  • 平均残業時間 15時間/月
  • リモートワーク可能

5.面接官が知識を身に付ける

エンジニアの採用において、面接官がどの程度エンジニアに関する知識があるかというのも、重要なポイントです。

面接を行う採用担当者のなかには、エンジニア経験がなく、業務内容やスキルに対する専門知識を持っていない人も少なくないでしょう。

しかし、実際にエンジニアの求職者と対面する面接官に知識がなくては、自社の採用条件に合った人材を見極めることは難しいといえます。現場のエンジニアが必ず同席できるとも限らないため、面接官は、最低でも自社に必要なポジションのエンジニアについて熟知している必要があるでしょう。

まずは身近にいる、現場のエンジニアにヒアリングしてみるのが早いです。実際に自社のエンジニアが。どのようなプログラミング言語やツールを使って業務を行っているのかを知っておくと良いでしょう。

6.現場のエンジニアに協力してもらう

Close up interviewer interview candidate apply for job at meeting room in office

エンジニア採用を成功させる鍵は、現場のエンジニアからのどの程度協力が得られたかという点でしょう。

先述のとおり、採用チームの面接官がエンジニアの知識を高めることがとても重要です。しかし、いくら面接官の知識やスキルが向上したとしても、実際に求職者と一緒に仕事をする現場のエンジニアにしか判断できない部分もあるでしょう。

そのため、現場をよく知るエンジニアに協力をしてもらうことで、採用のミスマッチを防ぎ、自社が本当に求める人材を選定することができます。

7.新卒や未経験者にも目を向ける

経験のあるエンジニアだけでなく、新卒や未経験者にも目を向けることで、採用の可能性は大幅に広がります。

特に即戦力を求める現場では、新卒や未経験者を採用するリスクを感じる場合も多いでしょう。しかし、プログラミングの知識やスキルを持っている新卒や未経験者も存在します。実際に業務を任せてみると、経験者と変わらないくらいのパフォーマンスを発揮する人も少なくありません。

新卒採用の場合、大学側への直接連絡や、自社の新卒採用サイトを立ち上げるのも効果的ですが、自社社員から大学の後輩を紹介してもらい、リファラル採用を行うのも一つの手です。

いきなりの採用が不安であれば、インターンとして受け入れ、企業側・求職者双方のマッチ度合いを確かめることもできるでしょう。

まとめ

以上、エンジニア採用が難しい理由や、採用のコツをお伝えしました。

売り手市場のエンジニア採用では、採用条件の見直しや、入念なペルソナ設定が重要になります。

採用チームは現場のエンジニアを巻き込める体制を整え、求める人材を効率的にミスマッチなく採用できる戦略を立てていきましょう。

さらに、エンジニア目線に立って選考を進めていくことが大切です。「求職中のエンジニアはどのようなことを求めているのか」「どんな条件であれば入社したいと思うか」という部分を、現場のエンジニアと一緒に考えていくと良いでしょう。

それでは、最後までお読みいただきありがとうございました!

この記事をシェアする
  • URLをコピーしました!
目次